ボッチャ

ボッチャとは、ヨーロッパで誕生した重度脳性麻痺者、または同程度の四肢重度機能障害者のために考案されたスポーツ。語源は、ラテン語の「bottia」。古代ギリシャで行われていた球投げに由来し、6世紀にイタリアで現在の競技の原型が作られた。パラリンピックの正式種目として採用されており、世界40ヶ国以上に普及している。

ボッチャは、長さ12.5メートル、幅6メートルのコートを用い、個人と団体(ペアまたは3人1組)で行われる。赤、青それぞれ6個のカラーボールを交互に転がし、ジャックボールと呼ばれる目標球である白いボールに、いかにカラーボールを近付けるかを競う。カラーボールは転がす以外にも、投げたり他のボールにぶつけて動かしても良く、障害により転がすことなどができない場合には、勾配具と呼ばれる道具を使用して介助者に意思を伝え、代行してもらうことが可能。

初めてボッチャが国際大会に取り入れられたのは、1984年にアメリカで行われたストークマンデヴィルパラリンピック大会である。1988年に韓国のソウルパラリンピックにおいて正式種目として採用され、その後着実に観客動員数や国際認知度を伸ばし、現在ではパラリンピックにおける主要競技のひとつとして数えられている。日本では、1996年に初めて国際ルールに則った公式大会が開催され、現在では、日本選手権大会とジャパンカップが日本ボッチャ協会によって主催されているほか、各地域で大会が催されている。

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<1514>  2012.10.10更新