じゅうけんどう

銃剣道

銃剣道とは、銃の形を模した木製の棒を使用し、突き技のみで相手と戦う競技のこと。明治初期にフランスから伝来した西洋式銃剣術と日本の槍術を組み合わせた武道であり、1956年の全日本銃剣道連盟の設立に際して、日本古来の武道精神を継承した競技スポーツとして確立された。1980年より、国民体育大会の正式種目に加えられている。

約10m四方の試合場の中で、「木銃」と呼ばれる小銃の形に似せて作られた棒を持って1対1で向かい合い、対戦相手より早く左胸や喉などの有効部位を突くことで1本を取る。銃剣道では、充実した気勢、確かな技量、正しい姿勢のすべてが揃った場合のみ1本が成立する。基本的に試合は3本勝負で行われ、制限時間内に2本先取したほうが勝ちとなる。制限時間が過ぎても同点の際には、審判による判定や1本勝負の延長戦で勝敗を決める。

試合で着用する道衣は対戦相手の木銃が入らないよう、袖の部分が細く長めに作られている。防具は剣道と同様の面、胴、小手、垂に加えて、胴の外側に付けて左肩と胸を守る「肩」や、胴の内側に付けて左胸を守る「裏布団」がある。また、木銃には突きの衝撃を和らげるために、先端にゴムが付いているなど、安全面に配慮がなされている。

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<1711>  2015.4.24更新