スポーツ辞典 s-Words

アーレンキー ヘキサゴンレンチ 六角レンチ

六角形のボルトやネジを緩めたり閉めたりするための工具のこと。スポーツ自転車を整備する際に最もよく用いる工具の一つである。日常的な整備だけでなく、外出時の調節作業にも欠かせないため、数本のアーレンキーを常に携帯していることが多い。アーレンキーとは自転車界特有の通称であり、日本国内では「六角レンチ」、「ヘキサゴンレンチ」などと呼ぶのが一般的である。

アーレンキーは、クロムバナジウム鋼、軽合金、アルミ、スチールなどの硬い金属素材からなる。形状はL字型のものが一般的だが、高トルクが必要な場合に用いるY字型のものや取っ手つきのT字型のものもある。アーレンキーには、ボルトやネジ頭の六角形の大きさに応じて、1mm以下のものから10cmmまで通常15種類ほどのサイズがある。サイズは、六角形の対辺の長さで表される。

このうち、実際の自転車整備に用いるのは最低2、3種類、多くても10種類ほどである。通常は、サイズごとの1本ばら売りだけでなく、頻用する数本をまとめたセット、さらにドライバーなどのその他の常用工具とセットになったものが市販されている。また、アーレンキーのサイズ表示には、インチ規格のものとミリメートル規格のものがあるため、自転車のパーツがどちらの規格で作られているかに合わせて選ぶ必要がある。一般的には、1台の自転車はどちらか一つの規格で作られているが、一部のマウンテンバイクでは1台で両方の規格のパーツが混在している場合がある。

ちなみに、アーレンキーの呼称は、日本国内に限らず、世界的にも統一されておらず差異が見られる。たとえば、英語では「ヘックスレンチ(Hex Wrench)」あるいは「ヘキサゴンレンチ(Hexagon Wrench)」という日本と同じ呼称が一般的である。しかし、日本の自転車界がその初期において自転車用語の多くを借用したフランス語では、「アレンの鍵」を意味する「クレアレン(clef Allen)」がよく使われている。

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