アスファルトなど舗装道路を高速走行できるように最適化された自転車。ロードレーサーとほぼ同じ形状であるが、固定ギアでブレーキがない。固定ギアでフリーギアがないためこぎ出してから停止するまでペダルをこぎ続けなければならないが、ペダルによるスピードの微調整が可能、という特長もある。駆動部とクランクが直結しているので基本的にはバック走行も可能となっている。
元々はトラック競技(ピスト競技)で使用される自転車であるが現在ではそのシンプル性をファッションとして取り入れて一般向けに発売されており、一部の自転車ファンに人気を博している。ただし日本の道路交通法ではブレーキなしの自転車が走行することは安全上禁じられており、ピストで公道を走行するにはブレーキを取り付ける必要がある。また、安全性を考慮して一般向けとして発売されているピストにはセッティングによりフリーギアと固定ギアを切り替えることができるようになっているものが多い。
2007年にスポーツメーカーであるナイキ社が「ブレーキなし。問題なし。」というキャッチコピーでピストの流行を意図した壁面広告を作成したことがブレーキなしのピストの公道走行を促すものとして物議を醸し、社会的な問題となった。
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