大相撲で力士の新横綱、新大関への昇進が決まった場合に、力士が所属する相撲部屋に使者が赴き、昇進が決まったことを伝える行事のこと。昇進の正式決定は番付編成会議で行われ、決定の当日に使者が派遣される。使者は2人で、日本相撲協会の理事と審判員の各1名で構成される。なお、大関から関脇などに陥落した力士が再び大関に昇進した場合には、伝達式は行われない。
相撲部屋では通常、力士本人と師匠の親方、親方の妻の3人で使者を出迎える。伝達式では、使者が番付編成会議で昇進が決まったという旨の口上を言う。これに対して力士が「謹んでお受けいたします」という定例の口上を述べた後で、横綱または大関の名に恥じないように相撲道に精進するという内容の口上を続ける。力士の口上によって伝達式は終わる。
1993年の1月場所後に貴乃花が大関昇進の伝達式で口上に「不撓不屈」という四字熟語を用い、同年の11月場所後に若乃花が同じく大関昇進の伝達式で口上に「一意専心」という四字熟語を用いたことから、以降の伝達式では、口上に四字熟語を用いる力士も多い。
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