女房役とは、妻が夫を助けるように、ある人のことを補佐したり、支える役割のこと。また、その役割をする人のことをいう。野球においては、投手を夫にたとえて、捕手のことを女房役ということがある。捕手が投手の良いところを引き出し、投手が捕手のリードを信じて投げるという親密な関係は、ほかのポジションの選手間では見られないものである。とりわけ、投手との互いの信頼が厚い捕手のことを「恋女房」と呼ぶこともある。
女房役という言葉は、脇役や引き立て役という意味でも使われることがある。実際に、投手が脚光を多く浴びるのに対し、捕手が注目されることはあまりない。女房役という言葉の裏には、夫が主であり、妻が従であるという考えがあるため、差別表現と考える向きもある。しかしながら、特にプロ野球においては、多くの投手とペアを組み、さらに相手チームの打者のデータを踏まえたうえで投手に指示を出す捕手は、最も重要で大変なポジションだといえる。
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