スポーツ辞典 s-Words
きんりょう

斤量

競馬で、レース中に競走馬が背負う重量のことをいう。レースに公平性を期すため、大まかな条件で競走馬を区別し、同条件の競走馬の負担重量を等しくすることで、アドバンテージを減らすことを意図している。

競走馬を区分けする条件は様々で、年齢と性別による条件分けが一般的であるが、その他にも、競走馬のこれまでの獲得賞金ごとや、ハンディキャッパーによるハンディキャップ重量などがある。特に、牡馬牝馬には能力差があるとされており、日本での斤量体系では、牝馬牡馬よりも2kg軽い斤量に設定されることが一般的である。

競走馬の負担重量といっても、競走馬に重しを付けるのではなく、騎乗する騎手の勝負服の内側に重しを装着している。出馬表などに表記されている斤量は、競走馬に乗る総重量のことなので、騎手の体重+重しの重量=斤量となっている。例えば、体重50kgの騎手が斤量55kgの競走馬に乗るとしたら、重しは5kgということになる。一般的には、斤量は50〜59kgに設定されることが多く、それ以上の斤量になる場合は出走しない場合が多い。

斤量は、競走馬の競走能力に繊細に影響を与え、連勝してきた競走馬が、これまでよりも2kgや3kg、斤量が増えたことで惨敗するケースも見られる。また、因果関係は定かではないが、当時人気が高かったテンポイントという国内でもトップクラスの一流馬が、ハンデ戦で66.5kgの斤量を背負って出走し、レース中に骨折してしまうという事故もあった。

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