スポーツ辞典 s-Words
ていてつ

蹄鉄

蹄鉄とは、競走馬が蹄に装着する鉄製でU字型のもの。競走馬は時速60km以上の速度で走るため、本来の蹄だけでは脚に負担が大きいため、怪我の原因となってしまうことから蹄鉄を装着することになった。

装着は主に蹄釘(ていちょう)と呼ばれる釘で打ち付けられる。競走馬の蹄はつま先の部分が分厚い爪となっており、踵の部分に従って薄くなっているため、つま先部分に多く釘を打ちつけることで、馬にも痛みを感じさせることなく装着することができる。前肢の蹄はつま先が丸みを帯びているのに対し、後肢の蹄は三角形に近い形状をしているので、前後で蹄鉄の形を変える必要がある。また、競走馬一頭一頭で蹄の形は個体差があるため、装蹄師と呼ばれる専門技術師が微調整を行い競走馬に蹄鉄を装着することになっている。近年では、蹄釘ではなく、エクイロックスと呼ばれる接着剤を使用した装着方法も注目されてきている。

蹄鉄には様々な種類があり、調教においてのみ使用される調教蹄鉄や調教ニウム、レース時に使用される競走ニウムやトリプルクラウンなどがある。最近では、調教時とレース時どちらも使用できる兼用蹄鉄の使用が多い。それぞれ素材や重量、形状が違い、出走するレースのコースやコンディションによって使い分けられる。

また、日本中央競馬会では、レース時の蹄鉄が120g以下でなければならないと規定されている。

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