サッカーにおいて、選手が反則を犯した時に主審の裁量によって下される懲罰処置のひとつであり、とりわけ重大な反則を犯した時に下される。反則を犯した選手には、退場を命じられたことを知らせるためにレッドカードが提示される。退場を命じられた選手は、フィールドやテクニカルエリアの周辺から離れなければならない。競技規則では、次のような反則が退場にあたると定められている。著しく不正なファウルプレーや乱暴な行為。相手選手や審判などに唾を吐くこと。フリーキックやペナルティーキックとなる反則を犯したり、ゴールキーパー以外の選手が意図的にボールを手で触ることで、相手の決定的な得点の機会を阻止すること。攻撃的、侮辱的、下品な発言や身振りをすること。また、ひとつの試合の中で2回の警告を受けた場合にも退場となる。大会やリーグ戦などでは、退場を命じられた選手には最低1試合の出場停止処分が下される。
退場の対象となるのは、試合に出場している選手だけでなく、交代要員や交代して退いた選手も含まれる。さらに、主審はフィールドに入った時から試合終了の笛を吹いてフィールドを離れるまで懲罰を行使する権限をもっているため、試合開始前、終了後に選手に対して退場が命じられることもある。試合開始前に先発予定の選手が退場を命じられた場合は、交代要員から選手を補充することができる。だが、試合開始の前後に関係なく、交代要員が退場を命じられた場合には、その補充をすることはできない。
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